マスクを外してもスッキリ!たるみあごを徹底解消!

ふと見た自分の顔が二重あごになっていた…!最近、こんな経験ありませんか?人との関わりが減り、長引くマスク生活の中では、フェイスラインへの意識もゆるみがち。たるんだあご周りは、一気に老けた印象を与えてしまいます。今回は美容整体師の山本知子さんに、たるみあごを防止する生活習慣や簡単なマッサージ方法を教えていただきました!

Profile
山本 知子さん

美容整体師。(一社)日本美骨改革アカデミー協会代表理事。18年にわたる、のべ2万人以上の施術と運動指導経験を持つ。自分の体を自分で整えるメソッド「美骨改革」を確立し、バランスの整った小顔づくりや減量、体調改善のサポートを行っている。近著に『シルエットが生まれ変わる!寝トレ1分ダイエット』『1分間寝ながら小顔』(青春出版社)など。

CHAPTER 1
なぜ起こる?

たるみあごの原因

体は太っていないのに、あごのラインのダブつきに悩んでいる人は意外と多いもの。このことからも分かるように、たるみあごの原因は体重増加や加齢ばかりではありません。大きなポイントは「姿勢」にあるようです。

悪い姿勢

姿勢が崩れることにより、体にゆがみが生じて頭蓋骨が下がり、あごのたるみを招きます。頭蓋骨は23個の骨のパーツで構成されていますが、猫背になると、骨をつなぎ合わせている0.8mmの「縫合」がずれ、前頭骨(額の部分の骨)が下がり、頬骨なども押し下げられます。あごが前に突き出る姿勢は、あご周りの咬筋(こうきん)や首の前側を覆う広頚筋(こうけいきん)の衰えにもつながり、たるみを加速させてしまいます。

むくみ

顔の筋肉をきちんと使えていなかったり、筋肉が緊張して固まった状態にあると、耳下腺(じかせん)など顔周りのリンパ腺が詰まり、水分や老廃物が溜まってむくみが生じます。むくみを放置しているとたるみになり、あごのダブつきが定着してしまうことも。

肩・首のコリ

フェイスラインの悩みを抱えている人の多くにみられるのが、肩や首のコリです。肩がすくんでいたり無駄な力が入っているとコリが生じやすく、コリがあるとリンパや血液の流れが阻害され、たるみあごの原因に。

加齢

長年にわたりゆがんだ姿勢を続けることで筋力が衰え、皮膚の弾力も低下するため、あごのたるみが現れやすくなります。ただ、年齢のせいだと諦めるのは早計。トレーニングやリンパの流れを改善することによってたるみは改善できます。

CHAPTER 2
見直そう!

たるみあごにつながる
NG習慣

たるみあごの改善には、自分の体の使い方やクセを知ることも大切。生活の中で無意識に行っている習慣の中に、たるみを引き寄せてしまっているものがないか、今すぐチェックを!

長時間のスマホ・パソコン作業

長時間のスマホ・パソコン作業は姿勢を崩し体をゆがませる最大の原因です。正しい姿勢は肩、首、頭が一直線上にある状態ですが、下を向き続けたり、あごが前に突き出てきたりと、作業に集中するうちに崩れてしまいがち。また、長時間同じ姿勢をとることによって首・肩周りの筋肉が固まり、コリが生じます。時々上を向く、肩を上下させる、骨盤を前後させるように上体を反る・丸めるなど、姿勢のリセットや筋肉を動かす意識を忘れずに。

食いしばり

何かに集中している時、時間に追われている時などにやってしまっているのが「食いしばり」。食いしばることで体が前に引っ張られ、あごが突き出た姿勢が固定されてしまうだけでなく、咬筋が緊張してリンパの流れが悪くなります。無駄な力が入ることで肩こりの原因にも。頑張りすぎる人は特に、知らずしらず食いしばってしまうことが多いので、リラックスできる環境をつくることが大切です。

入眠時の姿勢が悪い

横向きやうつ伏せなど、人によって寝やすい体勢はさまざまですが、最も睡眠が深くなるといわれる最初の90分は正しい姿勢で寝ることが、日中の猫背防止にもなります。入眠時は仰向けになって手のひらを上に向け、目を開けた時に真上が見えるよう枕の高さを調整しましょう。

口だけ動かして話す

表情筋を使わず、口だけ動かして話す状態を続けていると、筋肉が下がったまま凝り固まってしまい、たるみを助長します。人との会話が減り、マスク生活も長くなった今だからこそ、顔の筋肉をしっかり動かす習慣を!

塩分の摂りすぎ

むくみの元になるので注意。塩分の排出をうながすカリウムを豊富に含む食品(切り干し大根、バナナなど)は意識的に摂りましょう。

CHAPTER 3
スキンケア時に実践!

たるみあご解消
マッサージ

たるみあごを撃退するには、日ごろのケアの積み重ねが重要!筋肉の緊張をほぐし、あご周りに溜まった老廃物や水分を流すマッサージで、スッキリしたフェイスラインを取り戻しましょう!時間をかけても効果は薄いので、1回の時間は短く、こまめにマッサージするのがコツです。スキンケア時はもちろん、仕事や家事の合間にも取り入れて。

①食いしばりで固くなった
咬筋をほぐすマッサージ

奥歯を噛み締めた時に固くなる箇所を確認し、そこからあごにかけて15cm程度の範囲を、親指以外の4本の指の腹で小さく円を描くようにほぐしていきます。手をグーの形にして、第一関節で行ってもOK。強さは痛気持ちいい程度で。

◎マッサージの効果

咬筋は頬骨とあごの骨の間にあり、食いしばりによりコリが生まれやすい筋肉。固く緊張した筋肉をほぐし、エラのラインをスッキリさせます。

②詰まりリンパをごっそり流す!
広頚筋ほぐしマッサージ

あごのキワの骨(耳の下あたり)に親指を置き、骨の内側に指をもぐりこませるようにジワジワと圧を加えます。食いしばりグセがあったり、首の疲れがあると少し押しただけでも痛い場合があるので、無理のない範囲で。回数を重ねるうちに徐々にリンパの詰まりが解消され、第一関節くらいまで指が差し込めるようになります。
慣れてきたら、あごの内側に沿って、あご先に向かって少しずつ指をずらしながら圧を加えていきましょう。埋もれていたあごのラインを削り出すイメージで、1カ所につき10秒程度でOKです。

◎マッサージの効果

広頚筋は下あごから首の前側を広く覆っている筋肉。咬筋と広頚筋が重なる場所をほぐすことで、リンパの流れをよくし、下あごに溜まった水分や老廃物を一掃します。

ワンポイントアドバイス

  • ・ マッサージはいつ行ってもOK。休憩中やお風呂上がりなどリラックスしている時に行うとより効果的です。
  • ・筋肉をほぐすことが目的なので、肌をこすらないよう注意。クリームなどを塗ってから行うと摩擦が軽減できます。
  • ・ 筋肉がゆるむように力を抜いて、呼吸を止めずに行いましょう。

山本さんからのメッセージ

生活習慣のクセでできてしまったあごのたるみは改善できます!ほおづえをつくなど、体をゆがませる習慣を持っていないか、振り返ってみるだけでも体は変わってきますよ。女性は頑張り屋さんが多いので、悩みに対して「足す」要素を探しがちですが、何かを「やめる」よう意識を変えると、力が抜けて食いしばりのクセも改善できたりします。 現状の自分の嫌な部分を思い詰めるのではなく、視点を少し先に移して、なりたい自分の姿を見つめながら、体づくりを行ってみてくださいね。

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