清潔感のある白い歯、キュッと上がった口角……見た目の印象は、口もとで決まるといっても過言ではありません。さらに、内臓への入り口でもある口内の状態は、全身の健康にも大きく影響するのだとか。今回は歯科医師で口もと美容スペシャリストの石井さとこ先生に、美しく健康な口もとを保つための、正しく効果的なオーラルケアについてうかがいました!

- Profile
- 石井 さとこ先生
- > ホワイトホワイト
歯科医師、口もと美容スペシャリスト。審美歯科「ホワイトホワイト」院長。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクのアドバイスに定評があり、俳優やモデルからの信頼も厚い。著書に『マスクしたまま30秒!! マスク老け撃退顔トレ』(集英社)、『美しい口もと』(ワニブックス)ほか。
オーラルケアが
重要な理由
近年、糖尿病や心疾患など、歯周病菌が全身のさまざまな病気を引き起こす原因になっていることが研究で明らかになってきました。口の健康はもはや口内だけの問題ではなく、健康寿命をも左右する重要な課題といえそうです。

オーラルフレイルの予防
加齢による口腔機能の衰え(オーラルフレイル)は、噛む力や飲み込む力が低下して栄養不足におちいったり、また歯を失い滑舌が悪くなると、うつなどの心理的な問題を引き起こす原因にもなり得ます。オーラルフレイルは高齢者だけでなく、若い世代でも進行するリスクがあり、予防には日ごろのケアがとても重要。歯の損失が少なくよく噛める人は、運動能力や視覚・聴覚機能も優れている傾向にあることがわかっています。
歯周病と女性ホルモンの関係
毎月の月経に加え、妊娠・出産などホルモンの大きな変動がある女性は、男性よりも歯周病にかかりやすいことがわかっています。口内の細菌の中には、女性ホルモン・エストロゲンを好む歯周病菌が存在し、体液と一緒に口の中に染み出したエストロゲンをエサに増殖するため、口内環境が悪化して歯周病リスクが高まります。
唾液量の低下対策
唾液には口の中の汚れや細菌を洗い流す働きに加え、髪や肌の若々しさを保つ成長ホルモンが含まれており、歯周病予防でも美容面でも欠かせない天然のアンチエイジング物質。しかし40代以降は分泌量が減少し、骨密度が低下して噛む力が弱まるとさらに減ってしまいます。口周りを動かし、自力で唾液を出すトレーニングも大人のオーラルケアのひとつといえます。
口臭予防
唾液の減少で口内の乾燥が進むと細菌が増殖し、強い口臭につながります。歯周病リスクが高い女性の口臭レベルは、男性の倍ともいわれており、毎日のセルフケアで口の中に食べカスを残さない、歯垢(プラーク)をつくらないことが口臭対策にもなります。
▼あわせて読みたい記事
オーラルケアのステップ
口もとの健康を保つには、定期的な歯科検診と毎日の丁寧なセルフケアが必須。口の中は思った以上にすき間だらけなので、補助用具を使って、歯ブラシでは届かない場所の汚れまで落とす必要があります。また、唾液の分泌を促し、若々しい口もとをキープするために、意識的に口周りの筋肉を使う習慣をつけましょう。

Step1.口をゆすぐ
おちょこ1杯程度(20〜30mL)の水を含み、数十秒間、口を大きく回したり、歯に水をたたきつけるようにしてゆすぎます。口に含む水が多すぎると汚れが落ちづらいので、ごく少ない量でOK。
歯ぐきの上や舌の裏、頬のくぼみなど、口の中には意外と大きな汚れが残っているもの。シャンプー前の予洗いのように、歯みがきの前に口ゆすぎでおおまかな汚れを落としておきましょう。
Step2.歯ブラシで磨く
歯ブラシを使い、1本の歯につき5〜10秒ほどかけて丁寧に磨きます。歯みがき剤は家族と同じものではなく、歯周病予防効果があるものなど、目的に合わせた自分用の1本を持っておくと◎。ジャリジャリするほど研磨粒子が荒いものは、歯のエナメル質を傷つけるおそれがあるので避けて。
Step3.歯間ブラシを通す
歯と歯の間の根本にある三角ゾーンに歯間ブラシを通し、歯と歯ぐきのすき間の汚れを落とします。ゴシゴシとこする必要はなく、ブラシを通すだけでOK。歯ぐきのマッサージ効果も期待できます。
Step4.フロスを通す

フロスを使い、歯の接着点の汚れを落とします。指先からヒジよりも少し長めにフロスを取り、利き手と逆側の指に多めに巻き付け、10cmほどピンと張った状態にして歯と歯の間に通します。1カ所通すごとに、指に巻き付けたフロスを送り出し、新しい部分を通すようにしましょう。
Step5.タフトブラシを使う
タフトブラシとは、先端がペン状になったブラシのこと。特に、歯周病リスクのある女性のオーラルケアに取り入れたい補助用具です。
鉛筆を持つように軽く握り、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)をなぞるようにして汚れを落とします。やみくもに行うと歯ぐきを傷つけるおそれがあるので、最初に歯科医院で歯周ポケットの位置と磨き方を教えてもらうとよいでしょう。
ケアのポイント
- ・睡眠中は唾液の分泌が減り、歯周病菌などの細菌が増殖するため、1日でもっとも重要なのは夜のケア。Step1〜Step5まで丁寧に行うのが理想的です。
- ・唾液が分泌されている日中(朝・昼)は、口ゆすぎ→歯みがき→フロスでOK。朝は、睡眠中に増えた細菌を水や食べものと一緒に飲み込まないよう、起きたらすぐにケアしましょう。
- ・補助用具を使ったケア(Step3〜5)は、Step2の歯みがき前に行っても問題ありませんが、慣れていない人は汚れの残り具合を確認できるよう、歯みがき後に行うことをおすすめします。
簡単30秒!
美しい口もとをつくる顔トレ
口周りの筋肉(口輪筋)は意識して使わないと衰えやすく、むくみやフェースラインのもたつきにつながります。口輪筋からは表情筋が放射状に伸びているため、口もとを動かすことで、顔全体に刺激が伝わり、イキイキした表情に!
10秒舌回し

歯ぐきを舌で拭うように、上の前歯から舌を大きく1周させます。右回し、左回しそれぞれ10秒かけてゆっくり回すのがコツ。口輪筋と舌の筋肉を刺激し、ほうれい線やたるみ、二重あごの改善が期待できます。唾液の分泌を促し、歯もきれいになるので食後に行うと効果的。
レロレロエクササイズ

口呼吸の原因になり、口内の乾燥を加速させる「落ちベロ」を改善するエクササイズ。舌を前に出して「レ」、舌を丸めて「ロ」、「レロレロレロ…」と声に出しながら舌を大きく動かします。10回繰り返し、口を閉じたときの舌の位置が正しいポジションです。
正しい歯みがきの方法
毎日きちんと磨いているのに、虫歯や歯周病が進行していた…それは、自己流の歯みがきで汚れが落としきれていなかったのかもしれません。常に歯周病のリスクにさらされている女性は特に、正しい磨き方をマスターすることが大切です。

歯ブラシの使い方
鉛筆を持つように握り、歯と歯ぐきの境目は45度、歯の表面は垂直にブラシを当て、毛先を沿わせるように小刻みに動かします。夜はブラシを少し短めに持ち、1本ずつ丁寧に磨くことを心がけましょう。
力の入れ方
力まかせにゴシゴシこするのはNG。歯ぐきが傷つき、歯ぐき下がりの原因になります。口の中は案外鈍感で、力加減がわかりづらいので、爪の甘皮部分に歯ブラシを45度の角度に当て、痛くない程度を目安に。
歯ブラシの選び方
毛先がフラットで、ヘッドがコンパクトな3列タイプが磨きやすくおすすめです。毛の硬さは、歯肉炎など歯ぐきにリスクがある場合は「柔らかめ」を、そうでなければ「普通」を選ぶとよいでしょう。また、使い古した歯ブラシは歯垢清掃能力が落ち、細菌も繁殖しやすいので、3週間〜1カ月ほどで交換を。月初の1日など、歯ブラシの形に似た「1」が付く日を交換デーにすると忘れにくくなります。
教えて!歯みがきQ&A
- Q歯みがきのタイミングは?
-
A「食べたら磨く」が基本です。よく「歯みがきは食後30分たってから」といいますが、酸性度の強い食べものを大量に摂ったあとでない限り待つ必要はありません。
- Q磨き残しを防ぐには?
-
A無意識に行うと磨き方のクセが出て、同じところを何度も磨くようになり、磨けていないところとの差が生じやすくなります。鏡を見て、毛先が当たっているところを確認しながら行うと◎。
- Q舌の汚れは歯ブラシで
拭ってもよい? -
A舌の粘膜が傷つく原因となり、余計に細菌を引き寄せやすくなるのでNG。気になる場合は、綿棒で表面を軽く拭うとよいでしょう。使い捨てできるので、衛生的にもおすすめです。
石井先生からのメッセージ
口もとで一番大切にしたいのは「笑顔」!自分はもとより、周りの人も幸せな気分になって、口周りの運動にもなり、唾液の分泌も増える。そんな笑顔のエネルギーを活かすために、歯や口もとの筋肉に意識を向けてみてください。思いっきり笑ってみる、口もとを大きく動かしてみる……自ら意識して動かす「自力美容」の実践で、笑顔に自信がつき、全身も美しく健康になることが実感できると思います。
応募期間
2026年 10月1日(木)~11月1日(日)まで
- ※プレゼントは会員様限定となります。既に会員の方はログインを、ご登録がまだの方は、応募フォームより新規会員登録をお願いいたします。
- ※応募は期間中、お一人様1回限り。

























