冬の乾燥でもっと深くなっちゃう前に…おでこも眉間もシワにサヨナラ!

ふと鏡を見ると、おでこや眉間にシワが!なんてこと、ありませんか?また、乾燥が気になる季節だからこそさらにシワが目立ちやすくなり、気になってしまいますよね。そこで今回は、鍼灸院土門治療院院長の土門奏先生に、おでこや眉間のシワを防ぎ、やわらげてくれる方法をお聞きしました。険しい表情とサヨナラして、明るい笑顔を目指しましょう!

鍼灸院土門治療院院長。国際鍼灸専門学校卒業後、筑波大学理療科教員養成施設卒業。大学の鍼灸治療施設で経験を積み、鍼灸院を開業。患者に美顔針を頼まれたことがきっかけで「美顔率」の研究を始める。著書に『〈黄金比率〉の魅力顔になる 美顔率』『10歳若返る「顔グセ直し」』など。

CHAPTER 1
なんでシワが寄っちゃうの?

おでこ、眉間シワの
原因と対策

顔は体の中で一番複雑と言ってもいいくらい、たくさんのパーツでできています。中でも目の周りやおでこは、毎日活発に動いています。それがあなたの表情を魅力的にしているのですが、同時にシワやたるみも生み出してしまいます。まずは、シワやたるみの原因と対策を確認しましょう。

原因① 顔の土台くずれ

シワやたるみは、表面の皮膚ばかりケアしていてもダメ。本当の原因は、皮膚を支えている筋肉や靭帯、脂肪など顔の「土台」にあります。土台くずれの影響が、表面にも現れているのです。

【対策】顔の土台全体を整える
顔全体の筋肉をマッサージでほぐし、土台を正しい位置に整えることが大切です。

原因② 顔の表情グセ

土台くずれの大きな原因は、顔の筋肉を偏って使ってしまう「表情のクセ」です。よく動かす筋肉と使わない筋肉の差が土台くずれにつながります。スポーツ選手が全身を鍛えるように、顔の筋肉全体を鍛えましょう。

【対策】自分の顔の表情グセを見つける
顔の形がみんな違うように、表情グセも人それぞれ違います。まずは自分の悪いクセを見つけましょう。自分の顔を鏡で見たり、「キレイだな」と思う人の表情をよく観察してみてください。

こんなクセがシワを深くする!

目を強く閉じる

メイク時などに眉毛を上げて目を見開いたり、強く目を閉じるクセのある人には、おでこや眉間にシワができがち。おでこを上げないで上まぶただけを開けるように心がけましょう。

いつも笑顔、と頑張りすぎている

頬のたるみやほうれい線、口元のシワやたるみは、頑張っていつも口角を上げようとして力んでいる人によくできます。表情筋の位置が整えば、自然と口角が引き上がりますよ。

土門先生からの
ワンポイントアドバイス

シワやたるみは、もともと顔を動かすために必要な皮膚の余裕部分。若い時にはシワやたるみではなく、涙袋やアヒルくちを形成する「ミゾやヤマ」でした。しかし、加齢とともに顔の筋肉が重力に逆らえなくなると、それを補うために他の筋肉が過剰に働くようになります。働きすぎの筋肉は硬く縮んでシワの原因となり、弱って動かなくなった部分は伸びてたるみになってしまうのです。

CHAPTER 2
これもシワの元になるの?

シワが形状記憶する
原因と対策

顔にはたくさんの表情筋があります。表情筋は脳と神経を通してつながっていて、脳からの指令を受けて動きます。シワやたるみの原因である顔の筋肉の衰えとは、表情筋を動かしている神経が休んでしまっていることなのです。シワの元となる顔の筋肉の衰え、その原因と対策を知っておきましょう。

原因① 神経がちょっとお休み!?

脳神経が衰えたというのではなく、脳が顔の筋肉に信号を送る神経が少し休んでしまっている可能性があります。

【対策】筋肉を刺激して神経を活性化
休んでしまっている神経を元気にするには、鏡を見て視覚的に筋肉の場所を確認したり、筋肉を触って触覚で確かめたり、動きの悪くなった筋肉を手でアシストして動かすなど、脳への刺激が必要です。

原因② 間違ったトレーニング

神経を意識しないでトレーニングすると逆効果。休んでいる筋肉を意識しないと、今動ける筋肉はより動くようになりますが、動いていない筋肉はそのまま放置されてしまうからです。アンバランスな筋力の差がますます大きくなってしまいます。

【対策】休んでいた神経を徐々に刺激
今まで動いていなかった神経は、動き出すまでに少し時間がかかります。筋肉に今までにない刺激を与えていると、そこが徐々に活性化して再び動くようになります。

目指すは「美顔率」美人!

これが美顔率!
  • ◎ 眉頭は顔の長さの上1/3、鼻の下は下1/3に
  • ◎ 下くちびる中央の下端が鼻の下とあごのまん中に
  • ◎ 口角は鼻の下からあごまでの上1/3の位置に
  • ◎ 左右の目頭の間と目の幅が同じ長さに
  • ◎ 口の横幅は左右の黒目の内側の間と同じ大きさに
  • ◎ 小鼻と目尻を結んだ延長線上に眉尻がくる

地引先生からの
ワンポイントアドバイス

美顔率とは、顔の黄金比率。美顔率に近しい顔は、ほんの一瞬チラリと見られただけでも相手の深層心理に響いて「魅力的な人」という印象を残してくれます。美顔率に近づくためには、正しいトレーニングやマッサージを行うことが大切です。

CHAPTER 3
しっかり対策してシワを作らない!

4つのマッサージで
シワを予防!

理想的な美顔率を目指すには、これから紹介する「4つのマッサージ」と「4つのトレーニング」が欠かせません。土台くずれをおこす顔グセを直し、顔の筋肉をほぐしてくれる基本的なプログラムです。まずは「4つのマッサージ」を紹介します。

①リンパマッサージ

  1. 1. 頭の上に手をやさしく乗せる。手と頭の間にすき間ができないように。
  2. 2. 頭の上から耳の周りにかけて、5回なでる。皮膚を引っ張らないように。
  3. 3. 耳の後ろから鎖骨の上のくぼみにかけてなでる。右手で左側を、左手で右側を、各5回ずつ。

②口マッサージ

  1. 1. 両手の人差し指を口の中に入れ、口角の約1cm外側の厚みのある部分を、外から親指でつまむ。口角が美顔率の位置になるよう、位置を整える。
  2. 2. 頬の内側の5つの場所を順にもむ。1でつまんだ場所→下くちびるの下側→左右の頬の下側→左右の頬の上側→上唇の上側。
  3. ※力を入れすぎないように。ほうれい線の上はもまない。

③パンダマッサージ

  1. 1. 両頬に指をそろえて置き、目尻が美顔率の位置になるよう少し持ち上げて押さえる。指圧するように、骨に指を押し当てる。
  2. 2. 指圧したまま指をずらさないようにして、小さく頭を動かし4回うなずく。
  3. 3. 次に指を目尻に動かし、同じように4回うなずく。こめかみ、目頭、眉毛の上と同じように続ける。
  4. ※目の下のたるみ・シワには触らないように。

④おでこマッサージ

  1. 1. 眉毛の上に指を置き、指圧するように骨に指を押し当て、美顔率の位置になるように整える。眉間のシワがなくなるくらい、左右の手を2~3mm外側に広げる。
  2. 2. 指圧したまま指をずらさず、小さく頭を動かし4回後ろに傾ける。
  3. 3. 2の動作を頭の後ろの方まで指を移動させながら行う。頭全体の筋肉をまんべんなくもむ。
  4. ※指圧している指を下に動かすイメージで。

地引先生からの
ワンポイントアドバイス

マッサージは、筋肉のもみ方が大切です。皮膚をさすったり、こすったりでは、筋肉をほぐすことができないだけではなく、シワやたるみを悪化させてしまいます。筋肉をもむには、指でしっかり圧をかけながら筋肉を逃がさないように挟んでもむ「揉捏法(じゅうねつほう)」が有効です。皮膚は絶対にこすらないようにしましょう。

CHAPTER 4
攻めのケアでもっと若々しく!

4つのトレーニングで
ハリをキープ!

これから紹介する「4つのトレーニング」も、理想的な美顔率を目指すために必要不可欠。顔の下から上に向かう進め方になっているので、必ず順番通りに行いましょう。顔全体のリフトアップも期待でき、若々しさを保つことができます。

①口角上げトレーニング

  1. 1. 目尻に人差し指の先、ほうれい線に中指を当て、目尻と口角が美顔率の位置になるよう整える。
  2. 2. 上の前歯と歯ぐきが出るように、指で頬を上げて笑う。目元も一緒に。3秒×5回。下くちびるを突き出したり、横に開かないように。
  3. 3. 次は、指の力は使わず、頬の力だけで同じように動かす。3秒×5回。左右対称に動いていることを確認する。対称にならない場合は、筋肉の弱い側のみ1と2を繰り返す。

②アヒル口トレーニング

  1. 1. 人差し指をほうれい線の内側にしっかり押し当て、口角が美顔率の位置になるよう指で整える。くちびるには力を入れない。
  2. 2. 口笛を吹くように、上くちびるを縮めてよせる。鼻の下にミゾ(人中)と両脇のヤマをしっかりと作る。3秒×5回。
  3. 3. 口をすぼめたまま、上くちびるが鼻につくように反り返して上げる。下くちびるを突き出さないように。3秒×5回。

③下まぶたトレーニング

  1. 1. 左目から:右手を左の眉毛の上に、左手の人差し指を目尻の下、他の指先を頬の上に置き、目尻が美顔率の位置になるよう整える。指を押し当てた後、軽く目を閉じる。
  2. 2. 目を強めに閉じる(全力の7~8割)。眉毛が内側に動かないように。3秒×10回。
  3. 3. 右目も同様に。3秒×10回。

④上まぶたトレーニング

  1. 1. 両手をおでこの上に置く。眉毛が美顔率の位置になるよう整える。軽く目を閉じる。
  2. 2. おでこを動かさないようにして、遠くを見るように大きくまぶたを上げて、目を開ける。3秒×10回。

土門先生からの
メッセージ

顔の筋肉は一日中ずっと動いてるので、偏った筋肉ばかり動かしていると、そこだけ疲れが溜まって硬くなり、シワやたるみにつながってしまいます。
正しいスキンケアを行うことはもちろん大切ですが、自分の顔のクセを見極め、マッサージとトレーニングで、シワやたるみを根本から解消していく努力も大切です。年齢を重ねても、シワやたるみの少ない魅力的な表情で過ごしていきましょう。

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