美容の味方として、いま注目を集めている“お灸” 。体の不調をお灸で癒していくと、女性の悩みでもあるむくみや肌荒れが改善され、美しさにもつながっていくと、美容灸の第一人者・福永鍼灸師は言います。お灸は、まさに健康的に美しくなれる、理想的な美容法。最近はお灸の種類も増えて、気軽に試せるものも増えました。
この夏、あなたもお灸女子に仲間入りしてみませんか?

- 鍼灸はもちろんのこと、美容に関するお灸の専門家としても活躍。講談社刊「美顔・美ボディ 美容お灸」の監修なども手掛ける、美容お灸の第一人者。
本人自ら施術も行う銀座の「せんねん灸お灸ルーム」は、現在も予約は3カ月待ちという人気ぶり。

お灸は自宅で手軽にできるセルフケアで、毎日でも続けられるのが魅力。最近では、ドラッグストアやアロマグッズコーナーなどでも簡単に手に入ります。
お灸は、東洋医学の代表的な療法の一つで、人間のもつ自然治癒力を高めて回復させる考え方。お灸は温熱でツボを温めて血行を促進し、免疫機能を活発化させることで病気になりにくい体をつくります。
お灸は肩こりや腰痛などに効くイメージがあると思いますが、実は美容にも効果的。お灸をすることで、血液やリンパの流れがよくなり、くすみやむくみがとれ、肌にハリが出るといった美容効果も期待できます。
お灸はゆったりした気分、落ち着いた環境で行うことが大切です。そうすることでお灸特有のリラックス効果を味わうことができます。やがて緊張した筋肉をほぐし、自律神経のバランスを整えてくれます。
初心者さんにマストなお灸基本アイテムをまとめました。お灸はドラッグストアなどで簡単に購入することができます。火を使うので火傷にはくれぐれもご注意を。使用後のお灸を入れる水の入った小鉢などは、スタート前に用意しましょう。
最近では、従来のお灸以外に火を使わないお灸もあります。火を使わないお灸は、衣服の下でも使えるだけでなく、貼ったまま外出することもできて便利。しかも心地よい温熱が3時間も続きます。普通のお灸は1回につき5分ほどかかるので、忙しい方やお灸初心者の方におすすめです。
「お灸をやってみたいけど、ちょっと不安…」という方も、まずは万能のツボ“合谷”で試してみてください。

合谷(ごうこく)
人差し指と親指の骨の交わったところから、人差し指の方向にやさしくさすってへこんでいるところが、“合谷”というツボです。顔色のくすみ、疲れ目や頭痛など、首から上のトラブルに効果を発揮するまさに万能のツボ。まずは、ここからはじめてみましょう。
- 「すごく熱い=すごく効果アリ」ではありません。熱さを感じない部位の方が血行不良なのです。もし、あまりにも熱く感じる場合は、すぐに外すか場所を変えましょう。我慢する必要はありません。
- お灸は1か所に約5分ほど置いてください(途中でも熱くなったら我慢しないですぐに外しましょう)。火が消えてからもジワジワと温熱効果が続きます。
- 入浴前後、食事直後、飲酒後、発熱時は全身の血行が良くなっているので、お灸の効果がうすれたり、やけどになりやすいので避けましょう。一番リラックスできる時間がおすすめです。
複数のツボを温める相乗効果から、夏のお悩みを解消します。お灸は、一度に行う必要はありません。ゆっくり休息時間をつくり、1~2か所ずつなど自分がやりやすいところから実践してみましょう。
冷房や冷たい飲み物・食べ物で体が冷えると血液の巡りが悪くなり、余分な水分が体内に溜まり、むくみが起こります。そのため、血液循環をスムーズにすることがむくまない秘訣。さらに、東洋医学では栄養水分の「消化」「吸収」「排泄」をスムーズにすること、つまり内臓機能を高めることも大切だとしています。この内臓機能を高める経路にむくみ解消のツボがあります。
夏バテ・食欲不振には消化器系の働きを活発にして食欲を高め、体全体の血液循環を促進することが肝心です。消化器系の働きを整えてくれる代表的なツボが「大都」と「太白」。また、「中脘」は胃の中心にあるツボという意味で、胃の働きを正常にします。そして、「関元」は元気を注ぎ補ってくれるツボになります。
お灸は、自分ひとりでたった5分ではじめられるのが最大のメリットです。一番わかってあげなくてはならない自分自身の体調や気分を見失っていませんか? お灸であなたの体の声、そして心の声に耳を傾けて下さい。
