写し写され、スマホカメラ<美写>の極意

食事会で、お出かけ先で、お散歩中に…。普段何気なくスマホカメラのシャッターを押すシーンが日常に溢れています。
手軽に写真が撮れるスマホカメラでも、ほんの少しのテクニックと心遣いで、写真がグッとグレードアップするのをご存知ですか?簡単なことなのですが、知っているのと知らないのでは写真の仕上がりが格段に違ってきます。
そこで今回は様々な媒体で活躍中、自身のカメラ教室も開校されているプロカメラマンの佐藤先生にプロ技が簡単に再現できる「スマホカメラ美写の極意」を教えていただきました。ぜひ、参考にしてくださいね。

Profile
カメラマン佐藤 朗先生

チリ生まれ、千葉育ち。日本大学芸術学部卒業後、写真家・並河萬里に師事。独立後、書籍や雑誌などの媒体で活躍中。また、料理写真専門のカメラ教室「フェリカスピコ」開校。各所で写真の出張教室を開催し好評を得る。著書「もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ」(青春出版)

CHAPTER 1
料理写真3つのポイント!

おいしそうに「写す」
簡単テクニック

「スマホだから、料理の写真はおいしそうに撮れなくても仕方がない…」と諦めてはいませんか?スマホでも、以下3つのポイントを意識するとグッと魅力的な料理写真が撮れますよ。ぜひ実践してみてくださいね。

「光」を味方につける

太陽の光は、料理写真をおいしそうに見せてくれる最も大切な調味料。ポイントは、「料理の斜め後ろから光が当たるようにする」こと。完璧な逆光ではなく、「やや逆光」がちょうどいい角度です。窓際に料理を置いて室内から撮影したり、窓がなければ照明の当たり方を工夫するだけで、思わず食べたくなるような料理写真が撮れます。

Good

斜め後ろから光が当たるようにすると、背景が明るくなることにより奥行きが表現され、立体感のある写真になります。また、背景からのやわらかな光は、料理のツヤやテリを自然に輝かせて、本物の料理を目の前にしたようなおいしい1枚に仕上がります。

Bad

光を考えずに撮影したら、料理の後ろに影ができて、のっぺりとした印象に。ツヤやテリも表現されず、あまりおいしそうに見えません。

「ズーム」をうまく使う

料理をおいしそうに撮影するには、スマホカメラのズーム機能の「望遠(被写体が近く・大きく写る)」をうまく使いましょう。被写体がもっとも大きく写る状態から2/3程度ゆるめた望遠に設定してみてください。ズーム機能を使わないと写す範囲が広すぎる、使いすぎると画質が粗くなるので、これくらいの「少し望遠」状態がいちばんおいしそうに料理を写してくれます。

Good

望遠の特長は、「被写体をまっすぐ・正確に写し、余計な背景が写らない」こと。スッキリとして料理そのものの美しさが伝わる写真になります。一度ズームを設定したらそのままの状態で撮影を続けましょう。もっと広く撮りたい場合は自分が動きます。ズームを調整しながら撮影すると構図がなかなか決まりません。

Bad

望遠の反対の機能、広角(被写体が遠く・小さく写る)で撮影すると遠近感が強調され、手前のお皿が歪んで写ってしまいます。背景にも余計なものが写り込んでゴチャゴチャした印象に。

ひと手間を惜しまない

ちょっとした配慮の積み重ねが写真の良し悪しを左右します。難しくないことばかりですので、ぜひ意識してみてくださいね。最初はちょっぴり面倒かもしれませんが、続けていくうちに自然にひと手間をかけることができるようになりますよ。

料理にポーズをつける

真正面からまっすぐ撮るだけでは味気なくなってしまう料理写真。おいしそうに撮影するには、料理にステキなポーズを付けてあげましょう。

余計なものを入れない

カトラリーや椅子の背など、料理以外のものは一旦外しましょう。できる限り料理に近づいてシャッターを切るのがオススメです。

なるべく電灯はOFF

太陽光があるときはできるだけ部屋の電灯を切りましょう。人工の光が混ざると、太陽光の透明感がダウンして写真がくすんでしまいます。

CHAPTER 2
ペット写真3つのコツ!

かわいく「写す」
鉄板ルール

ペットの愛らしいしぐさを撮ろうとしても、ワンちゃんやネコちゃんたちはじっとしておいてくれません。大好きなペットを撮影するときは、私たちも楽しんでしまうのがいちばん!一緒に遊ぶ感覚でシャッターチャンスを狙ってくださいね。

とにかくたくさん撮ろう

思い通りに動いてくれないペットたち。「かわいい!」と思った瞬間を取り逃してしまうこともしばしばです。プロの現場でも数えきれないほどのシャッターが切られるそうです。愛すべきペットのために、とにかくたくさん枚数を撮りましょう。

ペットの目線に合わせる

飼い主目線で撮影すると、どうしても見下ろした写真になってしまいます。ペットの位置までしゃがんだり、抱きかかえて目線を合わせるなど、なるべくペットと近づいて撮影すると、安心してかわいいしぐさを見せてくれるはずです。

ハプニングを楽しもう

ペットにカメラ目線を強要するのではなく、ペットの新しい表情を楽しみに待つ感覚で撮影してみましょう。撮影中、ペットがハプニングを起こしても怒らないで。その場面もカメラに収めて、忘れられない一瞬を写真に刻みましょう。

CHAPTER 3
人物写真3つのノウハウ!

キレイに「写される」
華麗なるメソッド

スマホカメラで写真を写される機会もたくさんあります。やはり写真には、「常にキレイに写りたい」と思うのが女心ですよね。キレイに写されるノウハウがわかると、他人を撮影するときのコツもわかります。写し写され、スマホカメラで美人写真を残しましょう。

「光」に寄り添う

写真を写されるときは、なるべく明るい場所を選びましょう。料理写真同様、光を味方に付けることが美人に写る大原則です。人物写真は「順光(太陽が撮影者の背中にある)」での撮影が王道ですが、被写体がまぶしい表情になることもしばしば。また、立体感がつきにくく、証明写真のような「普通の写真」になってしまう可能性も。ここでもあえて「やや逆光」を使って、印象に残る格好いい人物写真を撮影してみましょう。

Good

被写体の輪郭を光の線がふちどり、立体感のあるプロっぽい1枚になりました。顔が暗くならないように、かつ、背景が真っ白にならないように、被写体が身に付けている暗めの色のアイテムに露出を合わせて顔と背景のバランスを調整しましょう。

Bad

被写体の真横から光が差し込む「斜光」での撮影だと、顔の半分が影になってしまいました。

「表情」の作り方で美人に写る

人物写真は、やはり表情が命。どんなにいいコンディションで撮影しても、表情が沈んでいたら美人に写りません。撮影者とコミュニケーションをとりながら、和やかな雰囲気を作りましょう。また、自分の好きなものを思い出すと自然に顔がほころびます。背景もちょっと工夫をするとテンションもアップして仕上がりもプロ風に。「キレイに写されたい!」と力みすぎず、「楽しいな」と思いながら撮影にのぞみましょう。

Good

笑顔はあえて大げさに、口角だけを上げるのではなく頬全体を引き上げる感じで口もとを作りましょう。また、完全に笑顔になってしまうと目が細く見えてしまうので、目はぐっと見開いてください。口と目の動きが違う「写され笑顔」は、鏡の前で練習するのも◎。

Bad

思いきり笑ってしまい、目が小さく見え、ラフな雰囲気になりすぎています。背景への配慮も忘れずに行いましょう。

美写環境を自分で作ろう!

思い通りのシチュエーションで人物写真を写し・写されるのは難しいもの。そんなときのためにも、シチュエーションに頼らずに自分でできる範囲で「美写」を目指しましょう!

明るい色の服を着よう

白やパステルカラーなどの明るい色は光を反射して人物を照らしてくれます。暗い服は光を吸収してしまうので仕上がりもダークに。

手を使って動きをプラス

顔の周りに手を持ってくることによって、堅苦しい雰囲気がやわらかくなります。被写体もリラックスするので表情も明るくなります。

髪は前にたらさない

黒い髪色は写真を暗くします。ロングヘアの毛先は方の後ろに流しましょう。また、前髪も目にかからないようにしてスッキリと。

佐藤先生からの
メッセージ

美写のコツは“光を味方につける”ことです!
スマホで撮影した写真だけではなく、すべての写真の仕上がりは“光”にかかっているといっても過言ではありません。複雑な道具や難しい技術は横に置いておいて、少しのコツと光を味方につけるだけで、驚くほどステキな写真を撮ることができます。写真を撮るときにはぜひ思い出してみてくださいね!

アウトドアファニチャーを取り扱うショップとして誕生した「クラブエスタショップ」。
くらしを楽しくするイベントの開催やライフスタイルアイテムの物販などを行い、南青山の憩いの場となっている。

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