心地よい春が過ぎた途端、嫌なジメジメ梅雨の到来です。雨降りの日々は湿度が高くなるため肌のベタつきやテカリが気になるもの。ベタつきやテカリは梅雨時ならではの肌トラブルを引き起こす前兆でもあるのです。今月は、梅雨のベタベタを吹き飛ばして「サラすべ素肌」を保つ秘訣を皮膚科医の有川先生に伺いました。

監修:皮膚科医
有川 順子先生 Dr.Junko Arikawa
有川スキンクリニック院長。日本皮膚科学会専門医。医学博士。東京女子医科大学を卒業後、同大学皮膚科学教室に入室、助手を務める。六本木ヒルズ皮膚科医長を経て、有川スキンクリニックを開設。東京女子医科大学付属女性生涯センター非常勤講師。
有川スキンクリニック
http://www.arikawa-skin.com/
梅雨の時季は、一年で最も皮脂分泌が盛んになります。そのため、肌のベタつき、テカリなど、皮脂が原因の肌トラブルが表面化します。放っておくと、しつこい大人ニキビに発展してしまうことも。
そして、ベタつきを解消しようとしてやってしまいがちなのがゴシゴシ洗顔。かえって摩擦で肌を傷め、紫外線など外的ダメージを受けやすい状態に。
「ベタつき」を「うるおい」と勘違いして保湿ケアを怠ったり、ゴシゴシ洗顔を続けると、表面は皮脂が多いのに内部は深刻な乾燥状態に。これを「インナードライ肌」といいます。この状態が続くと、バリア機能が低下。紫外線や外的刺激から肌を守ろうとして、皮脂が過剰に分泌され、コントロールが不能に。肌内部の乾燥に気がつかず、さらにインナードライが悪化してしまいます。
朝は、就寝中の寝汗や分泌された皮脂など、寝ている間にTゾーンを中心に蓄積された汚れを洗顔料で落としましょう。ただし、洗いすぎには注意しましょう。
すすぎ残りがあると、ふきでものなどの肌トラブルを引き起こします。逆にすすぎすぎると乾燥の原因にもなるため、10回程度すすいだら生え際など、一度鏡で泡の残りをチェックしましょう。
肌に汚れや古い角質が残っていると、うるおい成分の浸透を妨げてしまいます。そのため、保湿ケアの前には、正しい洗顔で汚れを落とすのが鉄則です。

ゴシゴシ強く洗っても汚れは落ちず、摩擦で肌を傷つけてしまいます。きめ細かなたっぷりの泡で転がすようにするだけで汚れは落ちます。

