野菜を切って、数時間から1日干すだけ。それを収穫してサッと料理します。それだけでおいしさがグッとアップします。まずは楽しみながら野菜を干すところから始めてみましょう。
ポイントは皮ごと使うこと。干し野菜のメリットは、一番おいしい皮目を食べられること。野菜は皮付きのまま、しっかりと洗って水気をふき取ってから切りましょう。
カットした断面が広いほど、水分が抜けやすくなります。水分が抜けて少し縮むので、普段料理をする時よりほんの少し大きめに切ることをオススメします。
すべての野菜は、「洗う→水気をふき取る→切る→切り口の水気をふき取る」という手順を踏んでから干しましょう。
通気性の良い竹ざるや干しカゴを使って干します。風で飛んで行ったり、鳥に取られるのを防ぐためには、専用干しカゴがオススメです。
干し野菜に向いているのはよく晴れてカラッと湿気のない日。ベランダや日当たりのよい場所に干します。曇りの日や雨の日、湿度が高い時、夜間は避けましょう。
まずは数時間から1日間程度を干してみましょう。仕上がり時間は日当たり具合や風通し、野菜の水分量などで変わってきます。おいしいタイミングを見つけてみてください。
基本的には冷蔵庫で3日から5日ほどもちます。野菜によってはもっともちますが、干したてがおいしいです。野菜の鮮度や水分量、干し具合によって変わるので、できるだけ早く使いきることをオススメします。
水分が多く残る野菜は特に早めに使うことを心がけましょう。水分が残ったままだと傷む原因になるので、3日から5日以上使わない場合は冷凍保存を。
では、作った干し野菜をどんな料理に使えるのか、調理時間が短く、簡単でおいしい干し野菜レシピをご紹介します。
- 半生干しきのこ 20~30g(生で約100g)
- 木綿豆腐 1/2丁
- 長ねぎ 5cm
- 昆布(8cm角) 1枚
- 塩 適量
- 卵黄 1個分
- ごま油 少々
- しょうゆ 適量
- 水 200ml
- 1. 半日から1日干したきのこを食べやすい大きさに分ける。木綿豆腐は1丁丸ごと使い、真ん中を黄身が入るサイズにくり抜く。長ねぎは薄切りにする。
- 2. 小さい鍋に、水、1のきのこ、昆布、塩少々を入れて弱火にかける。
- 3. 沸騰したら昆布を取り除き、1の豆腐と長ねぎを加える。豆腐のくぼみに卵黄を入れ、卵黄が半熟になるまでふたをして7分ほど煮る。
- 4. 火を止め、ごま油、しょうゆを回しかける。
きのこのコリコリとした食感とギュッと濃い旨みが豆腐に染みた滋味深い一品。卵黄と絡めて召し上がれ。
- 干しピーマン 2個分(4~8等分)
- エリンギ 小2本(または大1本)
- 中華麺 1玉
- 塩昆布 4~5g
- 熱湯 40mg
- なたね油(サラダ油でも可) 小さじ1
- 酒 小さじ1
- 白すりごま 小さじ1
- 1. 干しピーマンは細切り、エリンギは食べやすい大きさに切る。麺は、常温に出しておくか電子レンジで温めてほぐす。
- 2. フライパンになたね油と麺を入れ、中火にかける。触らずに2分焼いたら、1の野菜と塩昆布を加えて炒める。具に火が通ったら、熱湯を加えてふたをして蒸し焼きにする。
- 3.パチパチと音がしてきたら、酒を加えて混ぜ、すりごまをふる。
味付けは塩昆布だけのシンプル焼きそば。 干しピーマンの味が生きています。
- 干しごぼう(乱切り) 約1/2本分
- 玉ねぎ 1/4個
- 鶏もも肉 80g
- トマト 1/2個
- にんにく 1/2片
- 牛乳 大さじ2
- 白ワイン 50cc
- オリーブ油 適量
- 黒こしょう 適量
- 塩 小さじ1/2
- A:顆粒コンソメ 小さじ1/3
水 50cc
オレガノ 適量
- 1. 鶏肉とごぼうを同じくらいの大きさにぶつ切りにし、こしょうと塩(分量外)をふる。トマトは適当な大きさの角切り、玉ねぎとにんにくはみじん切りにする。
- 2. 鍋に油を入れ、温まったら玉ねぎを入れ炒める。
- 3. 玉ねぎが透き通ってきたら、にんにくと鶏肉を加え、肉の表面が白っぽくなったら、白ワインを注ぐ。アルコールの香りがなくなったら、ごぼうとAを入れ煮込む。
- 4. ごぼうに火が通ったら、黒こしょうと塩で味を調え、トマトと牛乳を入れ数分煮る。
干して、香り豊かなごぼうをワインでさっぱり&ほくほくに煮ました。ぜひワインと一緒に…。
私たちの体は、食べたものからできています。だから、太陽の光を浴びた野菜を食べることは“太陽の光を食べる”ことだと思います。自分の体が太陽の光できらきらするのかな?と想像すると、干すものを食べるのもわくわくする日々です。野菜を干すことで、みなさんの毎日が“もっと楽しく”“もっとキラキラに”つながれば本望です。そして、少しでも多くの方が笑顔で元気になりますように。